韓国、ドル依存から脱出の契機…ウォン・人民元同調化深化は警戒を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.02 09:47
中国人民元の国際通貨基金(IMF)特別引き出し権(SDR)通貨バスケット編入は短期的には韓国経済に大きな影響は与えない見通しだ。SDR自体が世界の外貨準備高で占める割合は小さい。ハイ投資証券のキム・ジンミョン研究員は「SDRは仮想通貨で、約11兆ドルの世界の外貨準備高で占める割合も1%台初め程度。人民元がSDRに編入されてもすぐに大きな変化はないだろう」と話した。人民元のSDR正式編入時期も来年10月1日でまだ時間がある。NH投資証券のアン・ギテ研究員は「人民元がSDRに編入されても中国の実体景気を浮揚する効果を起こすことはできないため韓国株式市場などには大きな影響を与えないだろう」と予想する。
しかし時間が過ぎて人民元の国際的地位が高まれば韓国の外国為替健全性が改善されるかもしれない。韓国は中国と2009年4月に通貨スワップ(約束した相場で国同士で通貨を交換できる契約)協約を締結した。両国間のスワップ規模は3600億元(約6兆9153億円)だ。さらに韓国政府は中国債券市場で人民元建ての外国為替平衡基金債券を近く発行する予定だ。キウム証券のマ・ジュオク研究員は、「人民元のSDR編入以降人民元取り引きが増えればドルにだけ依存する構造から抜け出すことができる。ドル変動にともなう韓国など新興国が受ける衝撃は減るだろう」との見方を示した。